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続・標準管理規約の改正とコミュニティ条項の削除(1) -君がいた夏は,遠い夢の中-

マンション管理に関心のある皆様の世代であれば,サブタイトルでピンときますよね(思い浮かべるグループは更に世代によって違いそうですが。)。

1 はじめに
私がこのブログを開設し初めて掲載した記事は
標準管理規約の改正とコミュニティ条項の削除
でした(以下,「ブログ第1回記事」といいます。)。
そこで私は,改正標準管理規約におけるコミュニティ条項の削除と,管理組合におけるコミュニティ活動の可否について,次のように述べました。

改正標準管理規約第27条コメント記載の「マンションやその周辺における美化,清掃,景観形成,防災防犯活動,生活ルールの調整」という要素が皆無では適法性を争われる余地が生じ得るが,これらの要素が活動の全体を占めたり効果が具体的・確定的な活動である必要まではなく,部分的・抽象的・潜在的にでもそのような要素・効果が見出せるコミュニティ活動であれば(また当然の要件として常識的な予算化を経ていれば),当該活動への管理費支出が違法と評される可能性は低い

最近,この問題に関し2日連続で著名な先生方のお話を伺う機会を得ることができました。

4月22日(金)
東京都マンション管理士会主催セミナー
「標準管理規約の改正の意義とマンション管理士業務の関わり」
講師:政策研究大学院大学教授 福井秀夫先生(「マンションの新たな管理ルールに関する検討会」(以下「現検討会」といいます。)座長)
http://www.grips.ac.jp/list/jp/facultyinfo/fukui_hideo/
住宅:マンションの新たな管理ルールに関する検討会について - 国土交通省
資料:都市住宅学93号「マンション管理のガバナンス-利益相反とコミュニティ活動のリスクを考える」(※公益社団法人都市住宅学会の機関紙です。5月6日時点では,上記リンク先に93号は表示されていないようです。)

4月23日(土)
日本マンション学会千葉大
メインシンポジウム「郊外団地型マンションの現状と課題」
第2部 郊外型マンションの課題を乗り越えるために
~コミュニティ再生,エレベーター問題,建替えと改修,法制度等~
2 団地型マンションの現在及び将来の課題-コミュニティの維持・形成との関連で-
講師:早稲田大学教授 鎌野邦樹先生(「マンション標準管理規約の見直しに関する検討会」(以下「前検討会」といいます。)座長)
教員プロフィール | 早稲田大学 大学院法務研究科(法科大学院)
マンション標準管理規約の見直しに関する検討会について - 国土交通省
資料:マンション学第54号「団地型マンションの現在および将来の課題-コミュニティの維持・形成との関連で-」

以上のお話や論稿は,この問題に係る現時点における最新かつ最先端の議論であると考えて良いと思います。

これらを経て,ブログ第1回記事で述べた私見は・・・変わっておりません。以上。
・・・で終わってはつまらないですから,この
「管理組合は,法的に,いかなるコミュニティ活動を行い得るのか」
という問題について,主に夏祭りを想定し,もう少し深く掘り下げて検討してみようと思います。
「少し」といいつつもかなり長文になってしまいましたので,生意気にも連載します(今のところ(1)~(5)とする予定です。)。
このようなボリュームの記事はブログには相応しくないのかも知れませんが,この問題にご興味をお持ちの方に私の考えをできるだけ知っていただくべく,大幅な短縮はしないつもりです。

また,本ブログは,特に管理組合(役員)の皆様に読んでいただきたいと考えておりますので,弁護士の態度として適当かどうかはさておき,法律的な正確性をやや犠牲にし(「大まかに・簡単に・一言で言えば」を頻用し),分かり易さを重視しているつもりです・・・だったら短くしろって話ですが・・・。

それでは,次回から本論に移ります。