そのマンションは巡ってきた幸運か、それとも破滅の罠か

皆様、大変ご無沙汰しております。
前回更新(2018年5月)から8カ月も経ってしまいました。

この間、インフルエンザにかかったり(2年ぶり2回目)、関与先のマンションで「桃尾は顧問料収入を狙って管理組合を乗っ取ろうとする悪徳弁護士だ」というビラをバラ撒かれたり(〇月ぶり×回目)、スプラトゥーン2で親指の皮をはがしたり、新築・既存の大型タワーマンションの各規約や細則の作成・改正のお仕事が重なったりと忙しく、なかなかブログを更新する余裕がありませんでした。

そんな中、どうして急に更新する気になったかというと、ウチの娘がタオルケットをかぶってtwitterが激しくバズった機会を利用して、このブログの知名度も上げてしまおうというセコイことを考えたからなのです。

とはいえ、私が普段このブログで綴っている「区分所有法がどーたらこーたら」とか「近時の裁判例がウンタラカンタラ」というお話は基本的に超つまらないので、今回初めてこのブログを覗いてくださった方に媚を売るご興味をもっていただくために、私自身のマンション購入について書いてみようと思います。

私が初めてマンションを買うまでのお話は、このブログでも途中までご紹介しました。

momoo-law.hatenadiary.jp

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・・・2016年9月までの記事ですから、今から2年半くらい前ですね。オシャ子のみならず既にこの時からジブリに頼っていたことがバレてしまい恥ずかしいです。

この記事に続けて、9年前に現自宅を購入するまでの経緯を書き進めようと思っていたのですが、放置したままでした。

そして月日は流れ、先月、自宅マンションを買い換えました。
間もなく引越しの予定です。なんということでしょう、現自宅購入エピソードをご紹介する機会を失ってしまいました。

そんなわけで、今回の新居購入のお話へ。

新しい家を探すとき、とてもワクワクしますね。
その選択肢も色々です。その中でも大きな選択肢は戸建てorマンション、賃貸or分譲だと思います。

私は既に分譲マンションに住んでおりその利便性に魅力を感じていますし、何より管理組合を依頼者(や相手方)にするお仕事をしていますから、やはり次も分譲マンション・・・と簡単に決心できたわけではありません。

私の仕事の一つは、マンションが腐海に沈んでしまうのを防ぎ澄んだ風と水を取り戻すことです(そりゃあ、私もちょびっとは火を使うこともあります。)。そのため、全てのマンションが風の谷のように平和ではないこともよく知っています。

だからなかなか住処を選べません。
腐海が近い(悪環境)かも知れない、怒りで我を忘れた王蟲(所有者・住民)がいるかも知れない、チコの実(管理費・修繕積立金)が全然足りないかも知れない、トルメキア(管理会社・管理員)の言いなりになっているかも知れない、ジル様(理事長)が私腹を肥やしているかも知れないッ!

こうした事情は、実際に住んでみなければ分かりません。
流石にプライベートでまで私自身が蒼き衣を纏って金色の野に降り立つのはしんどいですから、どうしても慎重にならざるを得ません。

そこで私は考えに考え・・・「風の谷の中で引っ越す」ことにしました。
そう、同じマンション内の他の部屋への引越しです。真上の部屋です。

ここなら安心です。
風や水は綺麗ですし、所有者・住民の皆様は親切な方ばかりです。チコの実も長靴一杯あります。クシャナ殿下やクロトワも有能で、歴代のジル様も頑張ってくださっています(私もジル様役経験者です。)。
もちろん新築ではありませんから、大規模修繕をはじめとして今後取り組まなければならない問題は山積みですし、落ち込むこともあるけれど、私はこのマンションが好きです。

このように「既に住んでいるマンション」は、他のマンションに比べて圧倒的に知り得る情報が多いわけです。マンションというとても大きな買い物において、これらの情報は大変貴重です。「不動産取引の成否は情報次第」とさえ言われています。これは不動産業者に限った話ではありません。「安全であることの愉悦」と偉い人も言っているように、「安全であると知っている」という安心は何事にも代えがたいものです。

「今も分譲マンションに住んでいるけれど、今後引っ越さなければならない」という方は、是非「今お住まいのマンションの別の部屋」という選択肢も考えてみてください。そうすると、そのお住まいが「将来買うかも知れないマンション」になりますので、必然的に管理組合活動への関心も高まると思います。

結果的に他のマンションに移ることになるとしても、そう遠くない時期に「管理組合が正常・活発に運営されている」ことが今以上に経済的価値を持つようになると予想されますから(この点は別の機会に)、お部屋の売却に際しその取組みが良い効果をもたらすはずです。

さて、上手い具合に話がまとまりましたので、今回はこのへんで。
次は、私自身が怒りで我を忘れた話にしようかな・・・。