メディア掲載・出演歴 -2018年2月27日まで-

これまでのメディア掲載・出演歴を整理しました。
上から、最近のもの→過去のもの、と遡る順にまとめています。
今後も掲載・出演の機会をいただければ、随時更新していきます。
(リンク先の一部は有料記事です。)

2018(平成30)年2月27日
住宅新報「ひと」欄
ひと 気軽に弁護士を利用しよう マンション問題で奔走する弁護士でマンション管理士の桃尾俊明さん - 住宅新報web | 総合
弁護士とマンション管理士 住宅新報第3555号「ひと」補足 - 弁護士・マンション管理士 桃尾俊明のブログ

2017(平成29)年12月26日
住宅新報
マンション管理組合の理事長 理事会で解任可に 最高裁、初の判断破棄差し戻しに - 住宅新報web | マンション管理

2017(平成29)年12月20日
TBSラジオ 荻上チキ・Session-22
「理事長解任で最高裁が初判断、大規模修繕で談合、民泊解禁でゴタゴタ・・・マンションニュース・スペシャル」
【音声配信】「理事長解任で最高裁が初判断、大規模修繕で談合、民泊解禁でゴタゴタ・・・マンションニュース・スペシャル」川上湛永×桃尾俊明×荻上チキ▼2017年12月20日放送分(TBSラジオ「荻上チキ・Session-22」22時~)

2017(平成29)年12月18日
読売新聞
マンション理事長「解任可」管理組合理事会 最高裁が初判断(ネット記事無し)

2017(平成29)年12月18日
産経新聞
マンション標準管理規約、約8割が準拠 理事の担い手不足も - 産経ニュース

2017(平成29)年11月25日
日本経済新聞
マンション組合理事長は解任できるか 最高裁が判断へ :日本経済新聞
上記5件は、いずれも平成29年12月18日最高裁判決に関しコメントしたものです。

2017(平成29)年9月26日
住宅新報
「民泊とマンション管理規約 下」
http://www.jutaku-s.com/newsp/id/0000033689
民泊新法成立に伴う標準管理規約改正に関するコメントが掲載されました。

2017(平成29)年1月31日
ダイヤモンドMOOK マンション管理&修繕 完全ガイド2017
「熱血マンション管理組合理事集団RJC48の本音トーク
最強!マンション管理組合のつくり方
https://www.diamond.co.jp/magazine/650412417.html
RJC48の主要メンバー座談会に参加させていただきました。

2016(平成28)年5月22日
日経ヴェリタス
http://www.nikkei.com/article/DGXMZO02626570R20C16A5K15200/
管理規約による民泊禁止は区分所有法を根拠とする措置であることを説明しました.。

2016(平成28)年1月12日
産経新聞
http://www.sankei.com/politics/news/160112/plt1601120065-n1.html
民泊自体に関する知識の共有と禁止or許容に係る意思決定が必要であること、そして(禁止するならば)管理規約の整備を急ぐべきという見解を述べました。

2015(平成27)年12月16日
日本経済新聞
http://www.nikkei.com/article/DGXLASDG10H97_V11C15A2CC1000/
管理規約による民泊禁止の法的効果と、規制緩和の方向性についてコメントしました。

2015(平成27)年8月26日
東洋経済オンライン
http://toyokeizai.net/articles/-/81797
管理規約による民泊禁止の限界、予防的措置、問題意識の共有の重要性についてコメントしました。

2015(平成27)年7月24日
TBS 「Nスタ」における特集「住民が管理会社に憤慨 高級マンションで何が」
https://www.facebook.com/lawyer.momoo/posts/930576253676052:0
(私のFacebookページです。)

管理組合による委託先管理会社変更に際し、変更前の管理会社が不適切な行為に及んだという事例について見解を述べました。

2015(平成27)年5月12日
産経新聞
http://www.sankei.com/affairs/news/150512/afr1505120005-n2.html
管理組合による委託先管理会社変更に際し、変更前の管理会社が不適切な行為に及んだという事例について見解を述べました。

2014(平成26)年6月3日
FLASH(1286号)
自殺物件に関する賃貸仲介業者による重要事項説明義務違反についてコメントしました。

弁護士とマンション管理士 住宅新報第3555号「ひと」補足

本日発売の住宅新報(平成30年2月27日、第3555号)の「ひと」欄で紹介していただきました。

f:id:momoo_law:20180226170726j:plain

住宅新報さんのお許しをいただき転載しています。)
web版の記事はこちら(有料会員限定記事です。)。

www.jutaku-s.com

人柄の良さが滲み出てしまっていることはともかく、後半で触れているマンション管理士と弁護士との違いについて、限られた紙面では少々説明不足となりそうなので補足しておきます。

1.マンション管理士の業務
(お仕事のスタイルは色々ですからあくまで一般論ですが)マンション管理士は管理組合からの依頼に基づき、助言等のサービスを提供します。
ただ、「管理組合」といっても、ご存知のとおり事実上その運営・意思決定を担っているのは理事会(理事長)であることから、その業務は基本的に理事会の意向に基づき行います。

その報酬のスタイルも様々であり、定額の顧問料制を以て打合せ・電話・メールによる相談対応や理事会・総会への同席等を継続的に行うケースもあれば、規約改正等の具体的な作業をスポットで受託してその手数料を得るケースもあるでしょう。

ここまでについては、私を含む管理組合業務を行う弁護士もあまり変わりありません。ただ、マンション管理士には弁護士とはちょっと違うところがあります。

2.対管理会社
まず、マンション管理士特有(というと大げさかも知れません)の業務として、管理会社との管理委託費引下げ交渉を担い(また究極的には管理会社を変更することによって)、達成された値下げ幅を基準に報酬が発生する、というものがあります。

管理委託費が占める支出の割合は大きく、不合理に高額な委託費が支払われているケースも皆無ではありませんから、こうした業務自体は管理組合にとって有用なものであるといえます。

ただ、「安かろう悪かろう」という言葉があるように、「管理委託費を安くすること」は「支出の削減」に直結するとしても、必ずしも「管理を良くすること」にはつながらず、その質が落ちてしまう可能性も低くなく、また、その報酬が「値下げ幅」によることとなれば、管理の質を度外視して値下げを図るマンション管理士が現れても不思議ではありません。
そこまでに至らずとも、管理組合(のために動くマンション管理士)と管理会社の対立関係が徒に激化することは日常の管理業務にも悪影響を与えてしまいます。
もちろん、ほとんどのマンション管理士は決してそのようなことを考えず最適なプランを考えてくれるはずですし、そもそもマンション管理士という資格は「管理会社の思うがままにされがちな管理組合を助ける」を主目的の1つとして創設された資格ですから、このような関係自体を過剰に恐れるべきではありません。
しかし、管理組合としては、こうした関係が構造上存在することは認識しつつ、マンション管理士に対しても最低限の監視監督を行う必要があります。

もっとも、こういった「管理会社との対立関係」は、管理組合の代理人や顧問を務める弁護士であってもしばしば生じ得るものですから「両資格の決定的な違い」とはいえません。

3.対(役員ではない多くの)組合員

管理組合と一言で言っても、その中身は多くの区分所有者(組合員)の集合体であるため、ある組合員(達)が理事会(理事長)と見解を異にし、両者が激しく対立するという場面が起こり得ます。
こうした場合に、理事会側に立ってこの「(言葉は悪いですが)反対派」に対応するのもマンション管理士や管理組合側弁護士の仕事です。

さて、次の点が私の考える「弁護士とマンション管理士との決定的な違い」です。

つまり、弁護士は「管理組合(理事会)側のみならず、区分所有者の顧問・代理人を務めることができる」ということです。
もちろん、弁護士であっても、A管理組合の顧問や代理人を務めながら、その組合員Bの代理人としてA管理組合と対峙することはできません(いわゆる利益相反の関係です。)。

しかし、Aとは異なるXという管理組合の組合員Yの代理人としてXと対峙した経験(即ち、組合員の側に立って管理組合とケンカをした過去の経験)は、同じ態様の組合員Bの代理人業務に役立つことはもちろん、A管理組合の代理人としての活動に大変役立つのです。要するに「ケンカの相手の視点で考えることに慣れている」というわけです。

話が前後しますが、同じことは対管理会社の局面でもいえます。管理会社の代理人等として活動したことがある弁護士であれば、その視点に立って事案を分析することで管理組合と管理会社との過剰な対立を回避することができるでしょう(直接そのような経験がなくとも、そのような視点で検討する能力は、弁護士の1つの強みと言えます。)。

4.弁護士とマンション管理士の使い分け
このように「弁護士に依頼する利点」があるとはいえ、「管理組合業務の外注」において常に弁護士の方がマンション管理士より優れているわけでは決してありません。

momoo-law.hatenadiary.jp

この記事でも触れたとおり、弁護士はあくまで法律や紛争解決の専門家に過ぎず、マンションの全て(建築・設備・防災・コミュニティ等々)の専門家ではないからです。逆に、優秀なマンション管理士は、法律や紛争解決に関しても肝心な点はきちんと把握しています(場合によっては、マンション管理に詳しくない弁護士よりも)。実際、私も対応したご相談に対し、よく「まずは弁護士ではなくマンション管理士の助力を得た方がいい」とアドバイスしています。また「日常的な相談はマンション管理士が、法的問題については私が」という役割分担をしている(双方が顧問を務めている)管理組合もあります。

管理組合の皆様は、まずどちらかにご相談の上、どちらに(又は両方に)任せるか、という点から助言を得ていただくことをお勧めします。

理事会における理事長解任の可否(解説編) -最判平成29年12月18日-

当時は激しく興奮したせいか「すぐに詳細な解説ブログを書くんだ!」と固く決意したわけですが、人の興奮や決意なんて簡単に冷めて揺らぐもので、あれから2か月近くも経ってしまいました。
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結論については既に多くのメディアで取り上げられていますし、私も、あちこちでコメントさせていただきました(自慢)。こんな感じです(多くは会員限定記事です。)。

www.nikkei.com

www.sankei.com

www.jutaku-s.com

www.tbsradio.jp

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これらに目を通して(聞いて)いただいた方には伝わっていると思いますが、私はこの最高裁判決が他に及ぼす影響は「あまりない」と考えています。その結論は「当然」であるからです。
とはいえ、重要判例であることは確かである以上、ある程度詳しくご紹介しておく必要がありますので、頑張って解説を試みます。
「んなもん読むのが面倒だわ」という方は上記「号外」やそこで引用されているこちらの過去記事でも十分です。

momoo-law.hatenadiary.jp

 1.事案の概要
分かり易さを重視し、あえてものすごく大雑把に言えば「理事長による管理会社変更(リプレース)の動きを阻止するために、それに反対する他の理事達が理事会決議を以て理事長を解任したところ、理事長が、その理事会決議が無効であることの確認を求めて訴訟を提起した。」という事案です。便宜上、本記事では本件の舞台となった管理組合を「本件管理組合」といいます。

2.原審(第一審、第二審)の判断
いずれも原告である理事長の主張を認め、その解任をした理事会決議は無効であると判断しました。

そこで指摘された主な理由は以下のとおりです(こちらでも分かり易さを重視し一部用語や言回しを変えています。)。
(ア)理事長は区分所有法所定の「管理者」であるところ、同法第25条は、管理者の解任は「規約に別段の定めがない限り総会の決議による」と定めている。つまり、理事長(管理者)を解任するには規約上明確な根拠が必要である。
(イ)しかし、本件管理組合の規約には「理事長の解任」についての明確な定めがない。
(ウ)また、本件管理組合の規約において「役員の解任」は総会議決事項であるとされている。
(エ)本件管理組合の規約は、理事長等の役職について標準管理規約と同じく「理事の互選によって定める」と規定しているが、これは「選任」の規定であり「解任」に関する規定ではない。
以下、それぞれについてより詳しくみていきます。

【理由(ア)】
まず、区分所有法第25条はこのような規定です。

区分所有者は、規約に別段の定めがない限り集会の決議によつて、管理者を選任し、又は解任することができる。

そして、標準管理規約第38条2項やそれに準拠した本件管理組合の規約は、管理者と理事長との関係についてこのように定めています。

理事長は、区分所有法に定める管理者とする。

これらの規定を組み合わせると、確かに「規約の定めがない限り、管理者(理事長)を解任するためには集会(総会)の決議を要する。」と読めますから、理由(ア)は正しそうです。

【理由(イ)】
本件管理組合の規約には「・・・の場合には、・・・の決議によって理事長を解任することができる」と明記した規定は見当たらないようであり、これは現行標準管理規約も同様です。
とすると、理由(イ)もそのとおりといえそうです。

【理由(ウ)
本件管理組合の規約が準拠している標準管理規約第48条は次のように定めています。

次の各号に掲げる事項については、総会の決議を経なければならない。


(中略)
十三 役員の選任及び解任並びに役員活動費の額及び支払方法

このように「役員の選任及び解任」は総会決議事項とされています。
うーむ、こちらも理由(ウ)のとおりです。

【理由(エ)】
本件管理組合の規約が準拠している有名な標準管理規約第35条の規定は次のとおりです。

1 管理組合に次の役員を置く。
 一 理事長
 二 副理事長 ○名
 三 会計担当理事 ○名
 四 理事(理事長、副理事長、会計担当理事を含む。以下同じ。) ○名
 五 監事 ○名
2 理事及び監事は、組合員のうちから、総会で選任する。
(旧標準管理規約)
3 理事長、副理事長及び会計担当理事は、理事の互選により選任する。
(現行標準管理規約)
3 理事長、副理事長及び会計担当理事は、理事のうちから、理事会で選任する。 

(以下、この第3項のような規定を便宜上「理事互選規定」といいます。)
確かに、ここには「選任」という文言はあるものの「解任」はありません。
・・・このように理由(ア)~(エ)だけをみると原審が正しいようにも思えます。

3.私見
しかし私は、
理事互選規定と理事長を管理者とする上記標準管理規約第38条2項(本件管理組合も準拠)とが相まって区分所有法第25条の「規約に別段の定め」にあたり、これらの条項が「理事会決議を以て理事長を解任することができる」ことの根拠になると考え、実際に、今まで食べたパンの数には到底及ばない程度の理事長を解任してきました(だからこそ本件最高裁判決に心の底から安堵したわけです。)。
その理屈は以下のとおりです。

(a) 理事互選規定の趣旨は「誰を理事長とし誰を副理事長とし誰を会計担当理事にするか、という『役職』の選択を、総会で選んだ理事達に委ねる。」という点にある(いわゆる間接民主制や、会社法上の取締役会と代表取締役など、このような制度設計は全く珍しくない。)。
(b) 理事互選規定は、その適用場面を「総会により選任された理事による『最初の』理事長選任」に限定していない(実質的にも限定する意味がない。)。つまり、総会により一旦選任された理事達は、その後何度でも理事長を選任し直すことができる。
(c) 新たな理事長の選任は当然に旧理事長の解任を伴う。
(d) 上記理由(ウ)の標準管理規約第48条は「(理事長や副理事長を含む)広義の理事や監事にするか否か(即ち「役員」にするか否か)は総会決議で定める」という趣旨の規定であるのに対し、理事互選規定は「広義の理事達(即ち「役員」)が、自分達の役割分担としての『役職』をどのように定めるか」を規定したものであって、適用される次元が異なる。
つまり「広義の理事から(『役員』という枠から)排除する」にはこの第48条に基づき総会決議を要するが、『役職』選定の場面に過ぎない理事長の選任解任には理事互選規定が適用される。

4.鎌田邦樹教授の意見書
とはいえ、私のような小物が小声で何を言っても最高裁が聞いてくれるわけはありません。
誤解している方がおられるのですが、そもそも私は本件に全く関わっておらず、本件の判断によって保身を図ろうとしていたただの外野であって、本件最高裁判決を勝ち取ったのは本件管理組合とその代理人弁護士の先生方です。
そして超強力な援軍として、区分所有法の大家である鎌野邦樹先生が本件管理組合による上告受理申立てに際して意見書を作成・提出されたようです。鎌野先生についてはこちらもご参照ください。

momoo-law.hatenadiary.jp

その意見書の内容は、ンション学 | 一般社団法人日本マンション学会 第58号に「ほぼそのままの形で掲載」(by鎌野先生)されていますので、是非ご参照ください。
結論は上記私見と同じです・・・が、私のような粗い議論とは比べるのが失礼なほど緻密な分析がなされています。

5.結論
上記号外でもお知らせしたとおり、平成29年12月18日、最高裁は「理事会決議を以て理事長を解任することができる。」と判断しました。

裁判所 | 裁判例情報:検索結果詳細画面
http://www.courts.go.jp/app/files/hanrei_jp/311/087311_hanrei.pdf

同判決は、本記事で前述した各条項を指摘しつつ概ね以下のとおり理由を述べています。
(1) 理事互選規定は、理事長を理事が就く役職の1つと位置づけ、総会で選任された理事に対し、その互選により理事長職に就く者を定めることを委ねていると解される。
(2) こうした定めは理事の互選により選任された理事長について理事の過半数の一致により理事長の職を解き、別の理事を理事長に定めることも総会で選任された理事に委ねる趣旨と解すべきである。
(3) 本件管理組合の規約(=標準管理規約第48条)において役員の解任が総会決議事項とされていることは、上記解釈の妨げにならない。
・・・私見のとおりです(と偉そうにいいたいところですが、前述のとおり本件管理組合やその代理人弁護士の先生方と鎌野先生のご意見のとおり、というのが正確です。)。

6.注意点(と宣伝)
(1) 適用範囲
たまたまこのテーマについて以前ブログを書いていたことが功を奏し、冒頭自慢したとおり多くのメディアで本件についてコメントをする機会をいただき、その際に「本件判決が妥当するのは、その規約に理事互選規定を置いている管理組合だけである。」という点をしつこく繰り返しました。
もちろん、標準管理規約は理事互選規定を置いていますから、同規約を採用しているかなり多くの管理組合においては本件判決は妥当します。とはいえ標準管理規約を採用していない(または同規約をご自身の管理組合にマッチさせるべく改正してある)管理組合も少なくありません。
(2) 実務上の処理方法
また、理事長を解任しようとする局面では理事長とその他の理事との間に対立が生じています。形式的に理事会の場で解任決議を行えたとしても、その前後の手続を遺漏なく済ませ、かつ、他の組合員や管理会社等多くの関係者をも(無理矢理にでも)納得させなければ、実効的な解任とはいえません。
(3) 宣伝
このように「ただ理事会を開いて決をとればいい」というものではなく、正確に状況を把握し適切な手順を踏むことが肝要です。理事長解任をお考えの方は
是非事前にご相談ください。